パン屋再襲撃

村上春樹

文庫・新書

満足度:7/10
1989年発行。
6作品を収めた短編集。

今作を読んだのは20数年振り。内容はまったく覚えていなかったが、どの作品も読んだことは覚えていた。要所要所を覚えていて不思議な感覚だった。

個人的には、30歳前後の登場人物が多い中、当時は年上だったのが今では年下になっているというのは興味深い。

男性視点で描かれた内容は大学生だった当時のぼくにとって、大人の女性理想像として夢想していたかもしれない。今となっては小説は小説と割り切りが出来上がっている。

これは想像力が欠如してしまったことなのか、リアリティズムに思考が変化してしまったのか、いいことなのか、そうではないのか。