ホーリー・モーターズ

HOLY MOTORS

2012年 フランス, ドイツ 115分

満足度:6/10
レオス・カラックスは、最も好きな映画監督の一人だ。
レオス・カラックス監督の「ポンヌフの恋人」は最も好きな映画の一本。
本作の前、13年前に公開された「ポーラX」は興行的には大失敗だったらしい(個人的には映画の深さを感じた作品)が、内容としては今作もどちらかというと「ポーラX」側。
いわゆる「映画」の域とは別次元。
現代アートという名がふさわしい。

劇場で隣に座った若者が浮浪者と同じ異臭を発し、上映中も体をボリボリ掻いているのが気になって作品に集中できなかったのが残念でならない(上映中、ハンカチをずっと鼻にあてていた)。

ストーリー性はない。
断片のつながりが塊を作り、その塊が10個くらいある。
塊同士のつながりはない。

監督インタビューで、「この作品の着想は?」の質問の解答の中で印象に残ったこと。
「自分自身であることの疲労と新たに自分を作り出す必要」

なるほど。そういった意味ではそれぞれの塊に「自分自身であることの疲労」と「新たに自分を作り出す必要」が含まれていた気がする。
作品の中でエッジの効いたフレーズは健在。

「仕事を続ける原動力は?」
「行為の美しさ」
「美しさは見る者の瞳の中にある」
「見る者がいなければ?」