ハンナ・アーレント

HANNAH ARENDT

2012年 ドイツ・フランス 114分

満足度:6/10
2012 / ドイツ・フランス / 114分

普段、映画の予習はしない。予告編でさえ、観たいと思えばそれ以上は見たくない。
ただ、この作品は事前知識を入れておけばよかったと後悔している。

哲学者ハンナ・アーレントの実話に基づいて映画化された作品。
名高い哲学者でありながら、ある歴史的裁判の傍聴席から裁判の模様を彼女の視点で率直に綴ることで、世界中から激しい非難を浴びる。
本人にとっても恐らくは憎むべき相手だったはずのアイヒマンを擁護していると誤認されたからだ。
実は、これだけで、ストーリーのはじまりから残り10分くらいまでのストーリーを紹介してしまった。
この作品はストーリーの展開はさして重要でないかもしれない。
淡々と続く、ハンナとそれ以外の会話だけがすべてだ。
そしてラスト10分。
それまでの流れは、このための伏線だったと言わんばかりのハンナの「思考」を知る。

驚くべきは、作品の中で使われたいた一部の動画、透明防犯ガラスで作られた特性被告人室の映像は、TVの「実写」フィルムだということ。
それだけ、ハンナが抱いた感情を「理解」できる。

そしてこの作品は、ハンナとは真逆の思考を持ったハンナの友人の言葉が表現されることで、一方的な視点に偏りかけないよう配慮(勝手にそう感じているだけだが)がいい。